梅雨を迎え、体がダルいという人が増えてきましたね。
多くは、水分の摂り過ぎと関係があります。
過剰な水分によって、体の内に「湿」を溜めてしまい、
外気の雨や湿度とも相まって、胃腸の働きが弱くなってしまうのです。
一口に「水分」と言っても、身体にとって良いものとそうでないものがあります。
この時期に体内に「湿」を溜め込み、体がダルいという人に対しては、
ジュースは「止めて」と言います。
コーヒーは「控えて」と言います。
お茶は「飲みすぎないで」と言います。
味噌汁は「摂って」と言います。
身体にプラスに働いてくれるものと、マイナスに働くものとの違いがあるのです。
今日は、身体にプラスになる水分「味噌汁」についてのお話です。
「塩分を控える」という理由で、日本の食卓から減りつつある、味噌汁。
しかし、味噌汁によって塩分を摂りすぎるということは、実はあまり考えにくいことなのです。
医療用に用いられる「生理食塩水」。
点滴にされたり、器具の洗浄に用いられたり、救急の現場でも登場します。
0.9%という塩分濃度が、体液に近いからです。
そして、味噌汁の塩分濃度は平均すると1%前後。
このことから、味噌汁を「飲む点滴」と表現する先生もいらっしゃるほどです。
さらに、味噌汁は、単なる水分でも食塩水でもありません。
日本の伝統食品である味噌には、発酵食品としての力があります。
乳酸菌も含まれます。
整腸作用があります。
それと、味噌汁には「具」があります。
野菜、海藻、豆腐や油揚げ、など。
ある調査では、一日に摂取する栄養素のうち、
カルシウム、鉄分の、25%、
タンパク質、ビタミンAの、15% などが、
一杯の味噌汁で摂れるといいます。
まさに、理想のスープ。
もし、味噌汁一杯を控えるなら、
これだけの栄養素を他でまかなう必要が出てくるのです。
現実的には難しいでしょう。
なので、「水分は控えて」というなかでも「味噌汁は飲んで」と言うのです。
カラダにプラスな味噌汁、一日一杯は飲んで欲しいものです。