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間違いだらけの漬物選び


アレルギーの患者さんを中心として、腸内環境を整えて欲しい人には、
「漬物」をおすすめしてきました。

ところが、なぜか多くの人は「減塩漬物」を手にするようです。

「減塩漬物」にするくらいなら、食べないほうがマシです。
なぜならば、それでは腸内環境は整わないからです。

 

日本の伝統食品、漬物。
野菜が収穫できない時期でも食べられるようにと考え出された保存食品です。

保存のために、塩で発酵をコントロールするという先人の智恵で生み出された伝統食です。

塩漬の中というのは、菌にとっては過酷な状況。
この中には、自然と私たちにとって有用な菌と有害な菌が存在します。
有用な菌が優勢な状態で、発酵が進んでいきます。

ちなみに、有害な菌が優勢となったときが、腐敗です。

昔ながらの製法でつくられた漬物では、乳酸菌が生きています。
だから、漬物は腐ることがありません。
発酵が進んで酸味が強くなるだけです。

この過酷な状況を生き延びてきた乳酸菌は強いので、腸まで届きます。
伝統食品としてのお漬物をいただくだけで、腸内環境も自然と整ってくれるのです。


すべては、塩の力で支えられています。


にもかかわらず、塩は悪者扱いされています。

そして「減塩漬物」なる「漬物もどき」が幅を利かせています。

「減塩漬物」では、乳酸菌は生きていません。
伝統食品に備わる効果・効能は、まったくありません。
ただ「おいしい」という欲求を満たすだけのものに過ぎません。

「漬物」は保存食品であるはずが、
「漬物もどき」は保存が利きません。
なので、腐ります。

それでは困ります。
「おいしい」という欲求が満たされません。

だから、腐らないようにするために消毒されます。
原料の野菜は、消毒液という名の塩素剤のプールに浸けられた後、
一枚一枚にすり込まれるように消毒されていきます。

えげつないです。

善玉菌も悪玉菌もありません。
すべての菌という菌が殺菌されます。

その状態を維持するために、鮮度保持剤が使われます。

味付けは、化学調味料によります。


たまたま大量に仕込まれて、
塩素濃度が低かったときには、
悪玉菌が大暴れします。

病原性大腸菌などという、われわれの生命をも脅かしかねない悪玉が猛威を奮います。

これが現実です。


これよりまだ塩の方が悪者か?

一食当たりでは、ほんのわずかに過ぎない塩を減らすために
これだけの化学物質と引き換えにしなければならないようなものでしょうか。

食中毒と消毒との関係はイタチゴッコです。
化学物質は増えることはあっても、減ることはないでしょう。


本当に減塩を心がけなければならないのは、
一部の腎性高血圧患者さんだけです。

そうではない多くの人たちにとっては、
塩は必要なのです。


でなければ、なぜに「塩飴」なるものが売られているのでしょう?

本当に塩が悪いなら、あんなものは販売禁止になってもおかしくないはずです。

でも、ブームと言われるほどに売れています。

「健康に・・・」などと書かれているものまであります。

不思議に思いませんか??


やっぱり、塩は必要なんです。
体は必要としているのです。


「健康のために」と「減塩」した引き換えに化学物質を摂り、
「健康のために」と、他のところから塩を補う。

不自然だとは思いませんか?


わざわざ「減塩」の「もどき」を食べて、
そこにプラスして「塩飴」舐めて、
食べ過ぎて、体調を崩すよりも、

最初から自然なものを選べばよいのです。

 


「道は、近きにあり、
 これを遠くに求む。

 道は、易しきにあり、
 これを難きに求む。」

 


健康になるための、本当の秘訣というのは、
あなたの足もとにも、転がっています。


伝統のものを選んで、きちんと食べることは、
自分や家族の健康のためだけでなく、
後世に遺していくための「清き一票」でもあるのです。

 


 

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