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塩は答えを知っている


健康に関する情報が溢れてきて、
「何が体にいいか」を耳にすることが増えましたね。


一方で、「何が『あなたの体』にいいか」という、大切なポイントが抜けている人が増えてきているようにも感じます。

同じものをとっても「体にいい」人と、「体に悪い」人というのが存在します。

その代表として「塩」があります。


塩は、古くから「敵に塩を送る」という言葉があるように、
人を(相手を)元気にさせる食べ物として存在してきました。


「敵に塩を送る」とは、
戦国時代、経済封鎖されて困窮していた武田信玄に対して、
敵対関係にあった上杉謙信が塩を送って助けたという話に由来しています。

敵対関係にある相手であっても、苦しい立場にあるときには助けてあげるという意味で使われるようになりました。


ここで、「塩」というのがポイントです。

塩は、いわば「元気の素」なのです。


当時の武田信玄の領地は甲斐・信濃、現在の山梨県、長野県あたりですから、
海に面していないために、塩を採取できる環境になかったこともありますが、
それだけ、塩は人間が生きていくうえで必要不可欠なものであるともいえるのです。


医療の現場で用いられる「生理食塩水」というものがあります。
救急の際には、それ単体で点滴や静脈注射をされますし、
それ以外の場合でも、点滴の薬剤を希釈するベースになったり、傷口を洗浄するのにも用いられます。

この「生理食塩水」は、0.9%の食塩水のことであり、
この濃度が、人間の体液・血液に近いからなのです。

また、鼻炎や花粉症の人にとっては、鼻うがいをするときに、
水だけでするよりも、ひとつまみの塩を入れたときのほうが抵抗がないという経験がある人もいることでしょう。

これらのことから、水分と塩分は人体にとっては不可欠であるということが分かります。


にもかかわらず、最近の健康に関する情報の多くは偏ってしまい、

「水分をきちんと摂りましょう」
「1日に2L以上の水を飲みましょう」
と、水分は「摂りすぎ」ていて、

「塩は控えましょう」
「1日に10g以下にしましょう」
と、塩分は「摂らなさ過ぎ」ているのです。


だいたい、体の大きな人も小さな人も、
一律に「2L」「10g」とされることが不思議ですね。


そして、その結果として、
・冷え性
・低体温
・浮腫み
などの症状の原因ともなっているのです。


実は、人間の体にとっては、塩分を摂りすぎるというのは考えにくいことです。
たとえば、外食をして帰ってきたら、やたらと喉が渇くというような経験はないでしょうか?
このように、塩分は「摂りすぎ」る前に、体が水分を欲しがるようにできているのです。


そもそも、塩分については、
「高血圧の(一部の)患者にとって、摂りすぎに注意する」べきものであって、
「日本国民の皆さんが摂ってはいけないもの」などではありません。

ましてや、体が冷えている人にとっては、
塩分をしっかり摂り、水分を控えていくことの必要性があるのです。


ちなみに、ここでいう「塩」は
化学合成された「塩化ナトリウム」のことではありません。

マグネシウム、カリウムなどのミネラル分を含む「自然塩」のことです。


古くからの言い回しには「なるほど」と思わされるものがたくさんあります。

 

ときには、そんな言葉にも触れてみて、
「あなたの体」に合った、ほんまものの塩を、
そして食べ物を見つけてくださいね。


 

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