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2016年10月アーカイブ


気候が落ち着いてきて、食べ物の美味しい季節になってきました。
まさに「食欲の秋」ですね。

この「食欲の秋」、たんなる欲ではなくて、
実は季節に体が反応することなのです。


空気が乾燥し、本格的に気温が下がってくる季節になると、
これからの冬の季節にかけて作物の収穫が減ってきます。


言ってみれば、食べ物がなくなってくることを、
身体が事前に察知しているのかも。


さらにつけ加えれば、体温と気温との温度差が出てくるため、
体温を維持するだけでもエネルギーが必要になってきます。

これらのことに備えて、
体の中にエネルギーを蓄えておこうとする体の反応なのです。

野生動物であれば冬眠に入るように、
体の中に蓄えたエネルギーを無駄に消費せずに、
効率よく使おうとするのが自然の流れ。


現代ではそんなことはなくなってきているので、
もしかしたら先祖から受け継いだ身体の細胞の記憶かも、
と考えることもできます。


私たち日本人は「サーチュイン遺伝子」といって
倹約する遺伝子が多いことが近年わかってきています。

世界的に見ても、エスキモーに次いで2番目に多い人種だとか。


倹約遺伝子が多いということは、
私たちは「飢え」には耐性があるものの、
「満腹」が続くことには弱いということができるのです。


現代では、エアコンなどのおかげで生活環境は整っていますし、
秋から冬だからとまったく外出しないというわけにもいきませんから、
食欲に身を任せてしまうことで食べ過ぎれば、
それが病気の原因ともなりかねません。

ときには自らが「食べない」という意志をもつことも大切です。

食欲がないのに時間になったからと食事にする習慣が続いていると、
病に臥せて「食べられない」状態になってしまうかも知れません。


一日三食のうち、
「二食は自分のため、一食は医者のため」との格言があります。

食べ過ぎが原因の生活習慣病が増えている現代には、
まさに当てはまりますね。


「食欲の秋」に、あえて「食べない」という選択をしてみる。

せめて休日だけでも時間通りに食べるのを止めてみて、
空腹を楽しんでみる経験をしてみてもいいでしょう。


季節ごとの体調であったり、日本人の体質というものを知って、
医療機関にかかる前に自分でできることがあることを知ることも必要なこと。


そして、季節は「動」から「静」へ。
心を落ち着け、自分の内面を見つめなおしてみるといいでしょう。





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中秋の名月のおすすめとして、
里芋を食べることをおすすめしました。


この里芋、実は「いも薬」といわれ、
湿布薬として外用のお手当にも用いることができます。

打ち身や捻挫のように、熱をもち腫れて痛む場合には重宝します。

里芋の皮を剥いてすりおろし、
小麦粉を混ぜ合わせてパン生地くらいの硬さに練って、
ガーゼの上に薄くのばしてから、
湿布薬として患部に貼るのです。

肌の弱い人はかぶれることがあるので注意してくださいね。

とにかく、腫れを引かせるには著効があります。


これまでの治療の経験から言うと、
痛風の発作による痛みにも抜群の効果があります。

「足首を捻挫した」と来院されたけれど、
聞いてみると、捻挫をするような動きはされていない。

そんなときは、まず内科を受診してもらい血液検査をしてもらってきます。
その後、帰宅されてからは食を控えて、ご自身で里芋湿布をしてもらいます。

血液検査の結果が出て「痛風」と判明する頃には
すでに腫れと痛みは引いてしまっている。

そんなことがこれまでに何度もありました。

まずは鍼治療で、とりあえずの痛みを除き、
ご自宅では、里芋湿布で腫れをひかしてもらう。

痛風のように病の根本原因として、
偏食や食べ過ぎがあるようなときは、
まず少し食を控えてから、こうした自然療法のお手当をするとよく効くのです。


これから旬の季節を迎える、里芋。

食べてよし、使ってよし。

常備しておかれるとよいかもしれませんね。




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