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2017年3月アーカイブ


料理のことは、
「理(り)」を「料(はか)る」と書きます。

これは、日々の生活というのは、
宇宙の秩序に則った生き方をするものと表現しています。


食養料理では「一物全体」といって、
食材は丸ごと使うという教えがあります。

このことから、お米では精白せず、
野菜では皮も剥かずアクも抜かない料理法があります。

自然にあるがままの状態というのが
本来のバランスが最も取れている状態ということが言えるので、

できるだけそのままでいただくことが、
体にとってもバランスよく望ましいとする考え方です。


また、普段は捨てられてしまうような部分をも、
きちんと活かして素材のもつ本来の味を引き出せるのです。


きんぴらごぼうのような自然な甘味は、
ごぼうを全体として使ったうえで
微妙な火加減・塩加減で出せるものでしょう。


捨てるところにこそ本当に大切なものがあるとも言えます。

皮を剥きアクを抜き
無駄だと捨てるところの多い料理では、
何を食べても同じ味になってしまいかねません。


かつて、いつ・どこの店舗で食べても
同じ味であるという安心感がはやった時期がありました。

でもやがては飽きられていったように、
画一化された味というのに安心感はあるものの
面白さに欠けるということもあるのでしょう。


全体を活かして微妙に加減していくというのは、
人間関係や子育てにおいても同じこと。 

「アクが抜けた人」とは、
変な癖がなくなり磨かれた人のことを言いますが、
抜け過ぎると個性のない面白味の人となります。

「アクの強い」といわれるような個性の持ち主にとっては、
短所があるからこそ長所が活きてくるのです。


昨今のメディアを見ていると、
ほんの少し人と違う言動をしたことで叩かれる風潮にあります。


今後その傾向が強くなれば、
皆が枠にはめられたように同じことを言い
同じことをする面白味のない社会になるだけでなく、
個性が徹底的に排除されてしまうかもしれません。


社会を全体として見れば、
反対する意見や変わった行動があって
はじめて成り立つものです。


食材にとっての捨ててしまう部分、
人間にとってのなくしたい短所であっても、
やはり全体としてひとつのイノチ。

どこが欠けてもイノチは成り立ちません。


すべてにおいてマイナスに見えることにも意味があり、
それの捉え方ひとつでいかようにも変わるのです。


アクは「悪」ではない。
大切な構成要素。

それが欠けると成り立たないものでもあるのです。



一物全体とは、
すべてを包み込む優しさがあって言えることなのですね。


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東日本大震災から、6年。

その年の夏に、鍼灸師仲間・有志とともに、
JETAP(Japan Earthquake Tsunami Acupuncture Project)を立ち上げ、
私も治療ボランティアとして宮城県に行って参りました。

その後は、ボランティアの活動のため、
また、現地に出向く仲間が、被災者の方々のために手渡せるものをと、
義援金を募らせていただきました。

まる6年を機に、一旦は締め切らせていただきます。

これまでにお預かりした寄付の総額26,400円は、
JETAPを通じて、
現地の人たちのもとに届けさせていただきます。


ご協力いただいた皆さま、
誠にありがとうございました。




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待合室に本棚があるからか、
デスクに常に本を積んでいるからか...

「最近のおすすめ本は?」

などと、本について尋ねられることが多いです。


それならば、ってことで、
ときどきですが、
おすすめ本を紹介していこうと思います。



あくまでも、僕からのおすすめであって、
世間での評価はわかりませんけどね。

ただし、
「本棚を見れば、その人となりがわかる」
とも言われるように、
なにかを感じ取っていただけたら嬉しいです。


さて、早速ですが、
記念すべき第一弾。


禅僧・枡野俊明さんの
禅と食: 「生きる」を整える
http://amzn.to/2ncACaj


副題の「『生きる』を整える」の通り、
禅における「食」の意味を解説しつつ、
日常を丁寧に生きるためのヒントが詰まっています。

いくつか挙げてみますと、

・四季折々の食材を使う意味

・食事をつくることは、
 自分を輝かせること

・気持ちをこめて「いただきます」

・もてなしとは、
 相手のことを「思う」こと

・合掌は食事と
 ひとつになるための作法

などなど...。


これは、僕の治療者という立場からですが、
病気やケガをした方々と多く接している中で、
経過の良い人の特徴というのがあります。


それはね、一言で言えば、

きちんとしている人。



逆に、経過の芳しくない人の特徴は、

目の前のことに集中できない人。



ご自宅でできるお手当なんかをお伝えしたときに、

「でも、それだと・・・が悪くなりませんか?」

みたいにね、
今ある症状と向き合わずに、
将来的に起こるかもしれないことを
勝手に想像して不安になっている。


禅の言葉でいえば、「喫茶喫飯」。

お茶をいただくときは、
お茶をいただくことに集中し、

ご飯をいただくときは、
ご飯をいただくことに集中する。


これが、「生きる」を整えるうえでの、
極意なわけです。


生活を整えていくにあたっては、
「食」をきちんとすること抜きには語れない。

そういう面もあると思います。


禅に関して、
仏教について、
その他にも宗教的な本って、
たくさんありますけど、

僕にとっては、
枡野さんの語り口が心地いい。

優しい言葉遣いで、
決してくどくない。

そして、どのページを開いても、
納得のいくことが書かれています。


そんなわけで、第一弾は、

枡野俊明さんの
禅と食: 「生きる」を整える
http://amzn.to/2ncACaj

でした。

最近、文庫本も発売されたようですね。
http://amzn.to/2ncvsuY


ピンと来た人のために、
アマゾンのリンクを貼っておきました。



春らしくなってきましたね。

春というのは、
それまでは見えないところにかくれていたエネルギーが、
芽を出して、活動を始める季節。

体調面でいうと体内に溜まった老廃物を、
メンタル面ではストレスやマイナス感情などを、
上手に出していくことが肝心ですね。


少し前に大流行した「ごぼう茶」、
ずっと飲み続けているという人が多いようです。

それだけ効果を感じているということなのでしょう。


ごぼうは食物繊維が豊富なことで知られます。

ごぼう茶では水溶性の食物繊維が便の排泄を促し、
腸内環境を整えて便秘の改善が期待できるようです。

また、ごぼうに含まれるサポニンは
油を分解し排泄する働きがあるので、
ダイエット効果はもちろん、
コレステロールの低下、
動脈硬化の予防になるとも言われています。


また、ごぼうには不溶性食物繊維も豊富なので、
できればそれも一緒にいただきたいもの。

不溶性の繊維は、
水分を吸収して膨らむので、
腸を刺激し蠕動運動を高め、
便秘の解消につながるので、
お肌を整え、肌荒れや吹き出物を防いでくれます。


また水分を吸収して排出するので
当然、浮腫みの解消にも役立ってくれますね。

ごぼうは、ポリフェノールが含まれていることも知られていて、
抗酸化作用が強くアンチエイジングの食材としても知られます。

このポリフェノールは、実は皮の近くに多いので、
皮を剥いてしまったり、
アク抜きのために長時間水にさらしたりすると、
流れ出てしまうのです。


食養料理での「きんぴらごぼう」は、
皮も剥かずアク抜きもしません。

「一物全体」といって、
自然界に存在する姿のままでイノチを丸ごといただきます。

きんぴらは食養料理としては欠かせない料理で、
とくに冷えの解消には毎食少しずついただくようにします。

野菜はもともと捨てるところがありません。

食べられるはずの部分を捨てることは、
食べ物を粗末にするのと同じこと。

食べ物を粗末にするようでは
体調も悪くなって当たり前とも言われてきました。


ごぼうのように地中にまっすぐに伸びる植物は
下向きのエネルギーが働いていると考えます。

それをいただくことで体では下半身に働く。

足の冷えを防ぎ
下半身を安定させると考えられているのです。

また、ごぼうの根の部分は
真冬の寒さでも弱ることなく、
零下20度の気温にも耐えることができるそうです。


この耐寒性が人体の冷えを除くとも考えられています。

このように、ごぼうは便秘に浮腫み、
冷えを解消する食材。

まだ根菜類の出回っているうちにしっかりといただいて自身を安定させ、
この先で上手に出していけるようにしたいものですね。



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