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ワインと玉ねぎ


食の問題や健康法に限ったことではありませんが、
他の誰かにとって良かったことが
自分にとっても良いとは限らないものです。


1990年代のことですが、
「赤ワインパラドックス(または、フレンチパラドックス)」
というものがありました。


ワインが成人病(生活習慣病)の予防になるという認識が拡がり、
一時期、ワインの消費が一気に増えました。

フランス人はチーズやバターなどの乳製品、
味の濃いものを日常的に食べる習慣にあるのにもかかわらず、
他国の人々と比較して、
悪玉コレステロール値が低く、
心疾患・脳卒中にかかる人口が少なかったことに由来しています。


この頃、日本では、
血液をサラサラにして動脈硬化・高血圧を予防するといわれ、
玉ねぎを赤ワインに浸けることが流行りました。

もともとはアルコールに弱かった人がワインを口にしたり、
食生活の欧米化がさらに進み、
生活習慣病が増加することとなりました。 


最近になって、疾患を引き起こすのは
マーガリンなどに含まれるトランス脂肪酸であることがわかり、
ワインが心疾患を予防する説は消えていきました。


さて、血液サラサラの味方、玉ねぎ。

実は、皮の部分に多く含まれる
ポリフェノールの一種である
ケルセチンの抗酸化作用によるもののようです。

便秘や浮腫みを解消てくれて、
デトックス作用が働き、悪玉コレステロールを下げたり、
アトピーやアレルギーにも効果のあることがわかってきました。

ケルセチンの抗酸化作用は熱に強いので、
玉ねぎの皮を煮出した汁をいただくことで効果が期待できます。

玉ねぎの皮をヒタヒタの水で浸し、
10分ほど煮出せばいいのです。

苦みやクセが気になるようであれば、
その煮出し汁を味噌汁に使うなどしてもいいでしょう。


食養生では「一物全体」といって、
できるだけ自然界に存在するかたちのまま、
皮も捨てずに全体として活用したものをいただく教えがあります。


捨てられていた部分を活用するという意味では、
玉ねぎの皮の煮出し汁を
お茶としていただくことが広まってきたのは喜ぶことですね。


陰陽の考えからいえば、
玉ねぎは春と秋に旬を迎え、
地面に沿って成長することから"中庸"と考えられます。


生のままで辛味をいただいたり、
加熱して甘味を味わうなど、
どんな料理にも活かせるのも納得です。


調理の際には、
繊維を壊さないように包丁を優しく入れながら、
頭と根(上と下)、内側と外側が、
どの一切れにも入るように回し切りしていくことで、
陰陽の調和を一切れごとにも反映させるのがポイントです。


イギリスでは
「一日一個の玉ねぎは医者を遠ざける」
とのことわざがあり、

欧米の家庭では台所や寝室などに玉ねぎをぶら下げて
「疫病除けのお守り」とされています。

玉ねぎの香気には殺菌作用があることは、
フランスの医学者パスツールによって確かめられました。


また、鎮静作用もあり、
玉ねぎを枕元に置いておくとよく眠れることも広く知られています。


自分にとって合うか合わないか、
迷信と片付けずにやってみること、
合わないと思えば止めること。

鵜呑みにせずに体験して
考えてみることもいいかも知れませんね。



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