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2017年6月アーカイブ


夏が近づくと、
水分の摂り方が話題になります。

スポーツドリンクについては、
糖分が多すぎることを理由に
できれば控えるほうがいいでしょう。

代わりに、梅酢を水割りにしたものがおすすめてです。



梅酢とは、梅干を漬ける工程のなかで、
梅を塩漬けにした時に上がってくる水分のこと。

クエン酸が多く含まれていて
疲労回復が期待できることに加え、
発汗で失われた塩分・ミネラルの補給もできます。



ついでに、梅干も、
できれば自宅で漬けることをすすめています。

まさに、いまが漬けごろ。
青梅が黄色くなってきたものが出回りつつありますね。




青梅を優しく手洗いしてから丁寧に水分を拭き取り、
漬け樽にきれいに並べるように梅と塩を交互に重ねていきます。

このときの塩は、青梅の重さに対して18~20%。

減塩にしたがる傾向にありますが、
16%以下になるとカビが発生してしまうことがあるので、
このくらいは必要でしょう。



漬けこんだら、青梅と同じ重さの重石をし、
1週間から10日ほどすると水分が上がってきます。
これが梅酢(白梅酢)です。

その後に上から、
赤紫蘇の葉を塩もみした「もみしそ」を乗せて
梅雨明けまで冷暗所で保存しておきます。

梅雨が明ければ
天気の良い日に「土用干し」を3日間ほどすると、
梅干の完成です。

そこからさらに10日間ほど経つと
塩気が馴染んで食べ頃となります。


この後に残った梅酢(赤梅酢)には殺菌効果もあるので、
冬場にうがいに使えば風邪の予防にもなります。


このように自宅で漬ければ、
梅干だけでなく梅酢もできますし、
添加物などの心配をすることもありません。



江戸時代の本草学書『飲膳摘要《いんぜんてきよう》』には
梅干の七徳」と記されていれているものがあります。

一、 毒消しに功あり。うどん屋は必ず梅干を添えて出す。

二、 防腐に功あり。夏は飯櫃《めしびつ》に梅干一個を入れておけば腐らず。

三、 病気を避けるに功あり。旅館では必ず朝食に梅干を添えるを常とす。

四、 その味かえず。

五、 息づかいに功あり。走る際、梅干し口に含めば息切れせず。

六、 頭痛を医するに功あり。婦人頭痛するごとにこめかみに貼るを常とす。

七、 梅干しよりなる梅酢は流行病に功あり。



いかがでしょうか。

現代にも通じる効能ばかりですね。


私の体験としては、
十数年前に富士登山した際、
八合目あたりで高山病を疑うようなひどい頭痛で横になられていた人を見かけ、
梅干を差し上げました。

その後に追いついて来られて
「先ほどは...」とお礼の言葉をいただいたことがあります。

なまじっか下手な頭痛薬よりも著効があるのです。


この体験があるので、
現在では治療のなかで、
不登校のお子さんや、体がだるい、無気力、うつ症状の患者さんなどにも、
伝統製法の減塩ではない梅干をすすめているのです。


それでもどうしても塩分が気になるというのであれば、
半粒ずついただくなど、
一度の量を加減してみるとよいでしょう。



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夏が近づいてくると、相談される。

「足のつま先が冷えるんだけど・・・」

暑い時期になぜ?
と言いたくなるところなのですが、

実は、夏場に足が冷える人は多いのです。
 

エアコンが効いてくるとか、

冷たいものを摂るようになるとか、

原因はいろいろあるんでしょうけどね。
 

さて、原因はさておき、

ここでは対策を。



夏休みになると、交通渋滞が増えますよね。

そこに例えて考えてみましょう。


足のつま先というのは、
ある意味、"目的地"なわけです。

その手前の高速道路の渋滞をなんとかせんことには、
目的地にはたどりつけません。
 

渋滞が流れていって
クルマが動かないと、いけない。



そういう意味では、
基本、歩いたりとか動かすことで
下半身の筋肉を使わんとあきません。



あとは渋滞の原因となりやすい場所として、
料金所がありますね。

ここを"ETC化"せんと渋滞は解消しません。
 

止まらずに、流れるように、ね。


冷えるのは、ふくらはぎから足首にかけての
滞りやすいところで詰まっているから。

ここをなんとかせんとあかん。


だから、レッグウォーマーでもって
ここんところを温めて血流を促進する。


こういうことが大事なのです。



ついでに言うと、

「ふくらはぎに圧を掛けるハイソックスは効果ある?」

なんて尋ねられることもあるのですが、


答えは、No!!



高速道路の一車線規制みたいなもんです。

細く見えてるけど、
よく見たら、流れてないし。

さらに、その後方の渋滞は、
えげつないことになります。


わざわざ渋滞シーズンに、
車線規制しますか??

事故とか、よほどの理由がない限り、
しませんわな。



同じことです。


血流が悪くて冷えてるのに、
締めつけて、さらに血流を止めて
どないすんねん?!


そういうことです。



せっかく、夜明けが早い季節なんですから、
朝に散歩する。

室内では、
レッグウォーマーや、膝掛けを利用して、
"保温"する。



そういう小さな、当たり前のことの積み重ね。

それが何より大事なのです。



問題の本質から目をそらしていては、
後々もっと大変なことになる。


それは、何事においても同じなのかも知れませんね。




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