冷え対策には「足首」まわりが大切だというお話をしました。
今日は、その中でも、特に大切な経穴(ツボ)のお話をしましょう。
その名は「三陰交(さんいんこう)」。
わりと有名なツボなので、名前は聞いたことがあるかも知れませんね。
位置は、足首のすぐそば。
内側のくるぶしから、骨(脛骨【けいこつ】といいます)の後ろ側の際を、
指で2、3本分の幅だけ上がったところにあります。
ちなみに、この「三陰交」は、とても大切なツボ。
三とは、そのまま三つのこと。
陰とは、日陰。
つまり、直接は太陽に当たりにくい、内側の経絡を指します。
交とは、交通の交ですね。
すなわち「三陰交」は、
身体の内側を通る三本の経絡が交差するところなのです。
身体の表面を流れる「経絡」は、
喩えて言うなら、地図上の「線路」。
そして「経穴(ツボ)」は「駅」。
線路の上を走る「電車」が「氣」となります。
とすると、内側といえば、瀬戸内海沿岸。
そこを走る三本の線路といえば、JR、阪急、阪神。
その3つが交わるところといえば、
大阪でいえば、梅田、
神戸でいえば、三宮、ということになります。
梅田や三宮のような街が発展して栄えれば、
多くの人が集まるようになって活気付きますね。
そして、JR、阪急、阪神の各沿線にも良い波及効果が現れます。
同じように「三陰交」というツボが温まって元気になれば、
身体のエネルギーを流す経絡にも良い作用が現れてくるわけです。
ついでに言えば、3つの経絡とは「脾」「腎」「肝」。
中心を走るJRは「脾」の経絡。
食べたものをきちんとエネルギーに換えるための消化器系を司ります。
海沿いを走る阪神電車は「腎」。
水と関わりあう泌尿器系を担っています。
とすれば、山沿いを走る阪急電車は「肝」。
生殖器系やホルモンとの関係の深い経絡です。
胃腸の調子が良くないときや、
生理痛などの骨盤内臓器の不調など、
冷え性に関係する症状は「三陰交」の役割が大きいのです。
あと、街中で大規模な工事をしないように、
バカスカ鍼を刺すツボではありません。
刺すか刺さないか、
もっと言えば、触れるか触れないかくらいの
ごくごく「浅い」鍼で気を集めてくるような手技をするのが主ですね。
経穴(ツボ)とは、本当に小さな点なのですが、
きちんと取れなくても大丈夫でしょう。
内くるぶしとアキレス腱の間から上にかけて、
カイロを貼っておくだけでも全然ちがいます。
靴下を履いて、その上からカイロを貼り、
さらにその上からレッグウォーマーで守れば万全ですね。
冬の寒さはあと少し。
足首を温めて、冷えから体を守りましょう。
長いお話に最後までお付き合いいただきまして、
ありがとうございます。