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2016年11月アーカイブ


暦の上では「立冬」。
いよいよ冬が始まります。


相前後して、ここ数週間は
「不眠」を訴える方々の来院が続いています。


不眠というと、ストレスの多い現代社会の弊害のように思われがちですが、
実はそうとも言えません。



現存する最古の医学書とされる『黄帝内経』・素問にも、


失眠(眠りを失う)

不得臥(横になることができない)

不得眠(眠りにつくことができない)


といった、表現が見受けられることから、
人は、数千年前から睡眠に関する悩みをもっていたことがわかります。

それに向き合い、対処してきた歴史が伝統医術にはあるのです。


・心臓がドキドキして眠れない、

・頭がイライラして眠れない、

・胃の不調から眠りにつけない、

というのは、季節の変わり目には起こりやすい反応。


そして、「冷え」が関与していることが多いのも共通点。


また、気候が寒さへと向かうときですから、
その傾向が勝手になくなるとは考えにくいものです。


不眠のための鍼灸治療として、

・全身の循環を改善

・首・肩の凝りをとる

・足にお灸し、末端に血流が行きやすくする

・体質に応じた食材のアドバイス

以上の4つのアプローチを、
1時間足らずの治療時間で行っています。

反応の早い人では、
途中のお灸の際に寝落ちしてしまうこともあります。

そうでなくても、やがては直感的に、
「今日はクスリなしで横になってみよう」と、
思う日があるらしく、その通りにしてみたら本当に眠れた、
というような嬉しい体験をなさったりします。

睡眠導入剤からの離脱が、自然とできるようです。


なかなか反応の見られない人でも、
二度、三度と継続していくうちに、

・朝まで目が覚めなくなった
・2、3日は続けて眠れた
・週のうちに半分以上はグッスリ眠れた

と、良い反応が見られるようになっていきます。

こうなってくると、鍼灸の治療からも卒業していかれます。



思い出してみてください。

子どもは、眠くなるとどうなるでしょう。


手足がとっても温かくなってますよね。



その温かくなった手足に触れてみたことが、きっとあることと思います。



循環を改善し、手足末端が温かくなれば、
眠くなるのは、自然なことなのです。


その自然な身体を、もう一度取り戻すことができれば、
不眠に悩まされることは、なくなっていくことでしょう。


なお、お電話ご予約の際には
「不眠」と、一言お伝えいただければ幸いです。


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マラソンシーズンが本格的に始まりましたね。


10月の大阪マラソンを終え、
11月にはいよいよ神戸マラソンです。


大会直前にトレーニングで追い込んだり、
急に冷え込んできたことなども重なって、
ここのところランニング障害を訴えて来院される患者さんも増えています。


この後さらに、
12月には加古川マラソン

年が明けると
2月に姫路城マラソン、
と、まだまだ大きな大会が続きます。


ランニング障害として多いのは、

ランナー膝と呼ばれる膝関節の周囲が痛むものをはじめ、
アキレス腱炎、足底筋膜炎、

足首の痛み、捻挫、
足の甲の痛み、

また、脛の痛みでは、
続くとシンスプリント、疲労骨折にまで及ぶこともあります。


これらのランナー障害にいえるのは、
ケガによる痛みもさることながら、

練習不足による不安、
試合が近づいてきて気持ちが焦ることがあるでしょう。


私自身が、フルマラソンを走ったこともあるし、
現在でも種目は違えどマスターズ陸上に挑戦するランナーでもあるので、
よくわかります。


この不安は、経験したことのある者にしかわからないかも。



自分自身がこうした故障を克服してきましたし、

これまでに何十人ものランナーの治療をしてきたからこそ、
言えることがあります。



それは、ランナー障害には一定のパターンがあるということ。



痛みを取り除くだけでなく、
その原因となる、動きのクセを修正する必要があります。


アイシングなどの対症療法では根本的な解決にはならないし、
なにより冷やしすぎて余計に悪くしてしまいかねません。



ストレッチについても同じこと。

なぜそこの部位を傷めてしまったのかの原因を知らずして
延々とストレッチを続けたところで一向に良くならないばかりか、
なおさら痛くしてしまってることもあるのです。



だからこそ、痛みを抱えたままでトレーニングを続けるよりは、
きちんと的確なアドバイスのできる治療家にアドバイスをもらうのが先決です。


当院では、確実に痛みをなくしていく治療だけではなく、
故障の箇所から考えられるランニングフォームのクセを、
ワンポイントアドバイスしています。


いくら痛みを取り除いても、
再発を繰り返して何度も治療しなければならないようでは意味がありません。

故障を再発しないランニングフォームというのは、
自身の身体への負担が少ないだけでなく、
より速く走れて、
なおかつ、見られても美しい姿になります。


大切な大会の日程は決まっています。

ですから、何度も継続して来院する必要のないように、
そして残された時間を有意義にトレーニングに活かしてほしいのです。



すでに既存の患者さまでご予約の枠は限られています。
一日当たり、数人しか空きはありません。


一日も早く、痛みを取り除いて本格的なトレーニングを再開されたい方は、
いますぐお電話を。


TEL:078 - 934 - 0189





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秋も深まり、あちらこちらで催されてきた、

お祭り。


収穫を祝い、祖先の魂を鎮め、神様に感謝する機会。
大きな声を出したり、踊ったり、エネルギーを発散する「非日常」の期間。

盆・正月は帰らなくても祭りのときは帰省するという人もいるように、
生き生きとしたエネルギーにあふれる非日常を大切にするからこそ、
日常の生活をきちんと送れるともいえそうです。


祭りごとにはお供え物があり、
そのお供え物にも、陰陽の姿が見えます。

地域・慣習によっても異なりますが、
野菜(土のついた根菜、青果物)、
魚(生魚・干物)、
菓子(生菓子、水菓子、干菓子)、
そしてお酒など。


景気や流行で変わるものもあるようですが、
どこにでも共通してあるのは、
米と、水と、塩。


食養生の陰陽の観点からいえば、
米は<中庸>、
水は<陰>、
塩は<陽>。


この基本となる3つにおいての過不足のないことが健康の秘訣となります。
摂り過ぎても、また不足しても、良くありません。


何事もバランスが大切ということですね。


言ってみれば、
非日常のなかに見る、

日常へのヒント。


ちなみに、塩分が高血圧の原因になるということについては、
ずっと常識とされてきましたが、
実は根拠に乏しいことがわかってきています。

摂り過ぎの影響よりも、
不足することの弊害が出てきているのが実状のようです。


行き過ぎた減塩による、脱塩減少、
暑い夏の影響での、水分の摂り過ぎ。

これらが原因となって、
秋に身体が浮腫みやすい人がいますので、ご注意を。




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