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2014年3月アーカイブ


春になると自然界では「上昇する」という向きの、目には見えないエネルギーが働いてくるということを以前にお話しました。

私たち人間も自然の影響を受けます。


さて、赤ちゃんの夜泣きや癇虫(かんむし)も春に多いわけについて。


生後数ヶ月から2歳くらいまでの間は、どんどん体が大きくなっていきますが、この頃に最も成長する器官は、
脳です。

成長するにはそれだけ栄養を必要とします。

栄養を運んでくれるのは血液です。


脳に血液がくることを、
「頭に血がのぼる」といいますね。

そうです!
まさに、怒ったとき、イライラしているときの状態ですね。


まだ感情的に怒ることはない子どもでも、このような事情で物理的に頭に血が上っています。

だからイライラしたのと同じような状態になって、寝つけなかったり泣き喚いたりするのです。


加えて、春の上昇するエネルギーが働いている影響を受けますので、これが続くと一日中髪の毛が逆立ったままになってしまうことも。


成長のために必要な段階と、季節のエネルギーが合わさっただけのことであって、夜泣きやカンムシは病気などではありません。

 

なので、病気かと小児科に連れていかれても、治療のしようがありません。

実際に、病院に行ったのに
「そんなもんです」
で、終わられたお母さんはたくさんおられます。


当院では、何回か通院してもらって鍼の力で全身に血液が循環するように働きかけながら、
自宅ではお母さんにもお子さんに足湯をして「下ろす」ことをしてもらうようにお願いしています。

これでだいたい数週間から数ヶ月では落ち着いてきます。

反応の早いお子さんだと、3回目くらいで髪の毛が寝てきますから。

ちなみに、子どもには鍼は刺すことはありません。

小さなお子さんに痛いことをしてしまうと二度と体に触れさせてもらえなくなりますから、子どもは正直です。

気持ちのいい刺激で、眠ってしまう子もいるほどです。


お子さんの症状が落ち着いてくれば、お母さんも数時間おきにオッパイをあげるときまでは眠れるようになるので、かなり楽になってきます。

子どもの笑顔は、家族中を笑顔にしてくれますね。


母親として通っていく道。

一人で悩まないでくださいね。


なお、お連れいただく際には、
「痛くないよ」とか「刺さないから」ではなく、
「気持ちいいことしてもらいに行こ」って言ってあげてもらえると嬉しいです。

 

ちなみに、成人の花粉症も、メカニズムは同じ。


春の上昇の氣に引っ張られて症状が出てきます。

実際に、目の痒み、くしゃみ、鼻水・鼻づまりと、
首から上の症状が強いのが特徴です。

秋の花粉症では、空気の乾燥も手伝って、全身の皮膚の痒みなどの首から下の症状も伴うことが多いのです。


春の花粉症では、自分で足湯をするなどで症状が和らぐことも多いので、試してみる価値はありますよ。


季節性の症状とは「出ている」のではなく、
必要があって「出している」ことも多いのですから。

 

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啓蟄
( 3/6 - 3/20 )

春の陽気によって大地が温まってきたことにつられて、
冬眠をしていた虫たちが外に出て動き始める季節になりました。


「啓」とは「(穴が)開く」という意味があり、
「蟄」とは「虫が土のなかに隠れている様子」を指します。

つまり、土のなかに隠れていた動物が冬眠から覚めて、
こもっていた土に穴を開けて外へと出てくる時ということになりますね。


また、植物も冬の間には葉を枯らし、土の中で根っこに蓄えていたエネルギーが、芽を出して茎を伸ばしていきます。


私たちの体も影響を受けますので、体内に溜めてきたものを毛穴が開くことで汗や老廃物として出そうとしてきます。

春になると、とくに小さなお子さんが湿疹などを出すのもこのため。

なので、春の湿疹は、できるだけ自然にまかせて出し切ってしまうようにするほうがいいでしょう。


エネルギーが外へ外へと働いてきますので、
衣服などはできるだけ体を締め付けるものを控え、ゆったりとしたものを身につけるようにしていくといいですし、
髪をくくっている人は、少し緩めにして、頭皮にもゆとりを持たせるといいでしょう。


春は、新しいものが生まれて、希望に向かって動き始める季節。

気持ちも行動も、外へと向かっていきたいものですね。


ありがとうございます。

 

 

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