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膝関節症の痛みの治療

膝関節の痛みで多い「変形性膝関節症」は、
関節周囲の支える筋肉が弱ってくること、
関節の軟骨が年齢的な原因で変化してしまったりすることと、
立つ・歩くなどでの荷重がかかることなどが原因で起こってくると考えられています。

最初のうちは、「椅子から立ち上がるときにちょっと痛い」という程度だったのが、
気が付けばどんどん痛くなり、「正座ができない」ほどになってしまってから来院されることが多いです。

正月前(年末)、お盆前など正座をする機会が増えてくる時期に来院される方が増える傾向にあります。

とくに「ぶつけた」「ひねった」などの原因に思い当たることはなく、
「しばらく立ち話をしていて歩き始めたとき」や「椅子に座っていて立ち上がるとき」などに痛みを感じるのが初期です。
そのままにしていても一向に楽にならないばかりか、酷くなってきたり、
それが続くと、関節部が変形することもあることから「変形性」と診断されます。

特徴としては、
・動き始めが痛い
・温めると楽な気がする
など。

就寝前に、横になると痛むこともあります。

痛みの部位としては、多くは膝関節の内側です。

この部位は、東洋医学的には女性ホルモンとの関わりのある経絡が通っていて、
とくに女性の場合は閉経後、ここを支える力が弱くなってきやすいのです。


膝関節症の治療では、手首の上の前腕のツボを多くは使います。
ここに鍼を当てて、脈の変化を待ちます。
体全体のバランスとしては「下の内」を「上の外」で整えます。
治療後は、ここに「金の粒」を貼り、数日間は弱い刺激を送り続けるようにして終えます。

また、膝の治療については、お灸をよく用います。
状態として「温めると楽」なことから、集中的に温めて、血行の改善をはかります。
このときは「程よい温かさ」であることが大切なので、
お灸も「温かい」から「熱い」に変わる前に取り去ります。

心地良い治療が大事なのです。

また、合わせて、太腿から膝の内側にかけての筋肉のトレーニングについてもお伝えしています。
ここは意識して行なわないと筋肉はつきにくく、弱っていきやすい部位なのです。

「膝のため」にと、プールで歩くトレーニングをされる方もいらっしゃいますが、
それが良いとは一概には言えません。
東洋医学的には、女性ホルモンの影響でもあるので、
水の中にいることでの「冷え」から、余計に体調を崩す場合もあるのです。
なので、無理は禁物です。

正座をする時期が来る前に、
早めに治療することで、早く楽になっていただけたらと思います。

なんとなく我慢している時間が長いほど、
治療にも継続していく必要が出てきてしまうものなのです。


慢性的な痛みに悩んでおられる方に、
どうぞ良き治療とのご縁がありますように。


ありがとうございます。

 

 


 

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