今日は、病気の原因について考えてみます。
自然治癒力の低下・免疫機能の異常によるアレルギーや自己免疫疾患、
そして生活習慣病といわれる病気の数々...。
こうした病気の原因と考えられるものとしては、
偏った飲食、過度なストレス、疲労の蓄積、不規則な生活、などでしょうか...。
現代社会の象徴と呼べるような現象ですね。
ところで、
東洋医学の基本の古典書である、
『黄帝内経』の『素問』は、
このような問いかけで始まります。
「昔の人は百歳になっても元気やったらしいのに、
いまの人たちは五十歳になるかならんかで、くたびれてしまっている。
一体、どういうことや」
「第一篇・上古天真論」の最初の文章です。
(ちなみに、僕なりの現代語訳ですが・・・)
しかし、「昔の人は百歳まで元気やったのに・・・」なんて、
二千年以上も前に言われていることに驚きです。
ときどき、古典書を読んでると、
「まさに『今』の時代のことを、何百年、何千年前にも言われてる」
というようなことを見付けて結構面白かったりします。
さて、先ほどの古典の文章。
昔の人は元気で、今の人が疲れている理由について。
実は、続きには、こう書かれています。
飲食の過不足のないようにする。
食べ過ぎは良くないから、注意しましょう。
食欲のないのも元気ではないから、気をつけましょう。
食欲のないときに無理をして食べるな、ということですね。
心身の過労をできるだけ避ける。
いわゆるストレスですね。
イライラしたり、悩んだりしないように。
補足しますと、東洋医学の考えでは感情については、
「内因」といって、怒・喜・思・憂・悲・恐・驚、の7つの感情を「七情」として、
病の原因となると考えられています。
飲酒しての房事はしない。
房事とは、セックスのことです。
酒に酔って房事をすると、陽気の損傷が烈しい、と戒めています。
自然の状態に調和した生活をする。
自然に調和するとは、いわゆる「天人合一」「天人相関」の考え。
外なる自然として、環境や季節。
内なる自然として、成長や老化の過程について。
これらの自然に合わせて、無理なく生活しましょうということです。
以上の養生法をきちんと守れば確実に百歳までは生きられますよ、
とされています。
どれもこれも、現代に通ずる考え方ですね。
長生きの人が心がけてるようなことばかり。
昔も今も、人の悩みとは似たようなものなんでしょうか。
何千年前にも「近頃の若い者は・・・」って、言われてたのかなぁ???
なんて考えると笑ってしまいます。
最後まで読んでいただいて、
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