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『食欲の秋』との向き合い方


気候が落ち着いてきて、食べ物の美味しい季節になってきました。
まさに「食欲の秋」ですね。

この「食欲の秋」、たんなる欲ではなくて、
実は季節に体が反応することなのです。


空気が乾燥し、本格的に気温が下がってくる季節になると、
これからの冬の季節にかけて作物の収穫が減ってきます。


言ってみれば、食べ物がなくなってくることを、
身体が事前に察知しているのかも。


さらにつけ加えれば、体温と気温との温度差が出てくるため、
体温を維持するだけでもエネルギーが必要になってきます。

これらのことに備えて、
体の中にエネルギーを蓄えておこうとする体の反応なのです。

野生動物であれば冬眠に入るように、
体の中に蓄えたエネルギーを無駄に消費せずに、
効率よく使おうとするのが自然の流れ。


現代ではそんなことはなくなってきているので、
もしかしたら先祖から受け継いだ身体の細胞の記憶かも、
と考えることもできます。


私たち日本人は「サーチュイン遺伝子」といって
倹約する遺伝子が多いことが近年わかってきています。

世界的に見ても、エスキモーに次いで2番目に多い人種だとか。


倹約遺伝子が多いということは、
私たちは「飢え」には耐性があるものの、
「満腹」が続くことには弱いということができるのです。


現代では、エアコンなどのおかげで生活環境は整っていますし、
秋から冬だからとまったく外出しないというわけにもいきませんから、
食欲に身を任せてしまうことで食べ過ぎれば、
それが病気の原因ともなりかねません。

ときには自らが「食べない」という意志をもつことも大切です。

食欲がないのに時間になったからと食事にする習慣が続いていると、
病に臥せて「食べられない」状態になってしまうかも知れません。


一日三食のうち、
「二食は自分のため、一食は医者のため」との格言があります。

食べ過ぎが原因の生活習慣病が増えている現代には、
まさに当てはまりますね。


「食欲の秋」に、あえて「食べない」という選択をしてみる。

せめて休日だけでも時間通りに食べるのを止めてみて、
空腹を楽しんでみる経験をしてみてもいいでしょう。


季節ごとの体調であったり、日本人の体質というものを知って、
医療機関にかかる前に自分でできることがあることを知ることも必要なこと。


そして、季節は「動」から「静」へ。
心を落ち着け、自分の内面を見つめなおしてみるといいでしょう。





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