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不眠の秋冬


暦の上では「立冬」。
いよいよ冬が始まります。


相前後して、ここ数週間は
「不眠」を訴える方々の来院が続いています。


不眠というと、ストレスの多い現代社会の弊害のように思われがちですが、
実はそうとも言えません。



現存する最古の医学書とされる『黄帝内経』・素問にも、


失眠(眠りを失う)

不得臥(横になることができない)

不得眠(眠りにつくことができない)


といった、表現が見受けられることから、
人は、数千年前から睡眠に関する悩みをもっていたことがわかります。

それに向き合い、対処してきた歴史が伝統医術にはあるのです。


・心臓がドキドキして眠れない、

・頭がイライラして眠れない、

・胃の不調から眠りにつけない、

というのは、季節の変わり目には起こりやすい反応。


そして、「冷え」が関与していることが多いのも共通点。


また、気候が寒さへと向かうときですから、
その傾向が勝手になくなるとは考えにくいものです。


不眠のための鍼灸治療として、

・全身の循環を改善

・首・肩の凝りをとる

・足にお灸し、末端に血流が行きやすくする

・体質に応じた食材のアドバイス

以上の4つのアプローチを、
1時間足らずの治療時間で行っています。

反応の早い人では、
途中のお灸の際に寝落ちしてしまうこともあります。

そうでなくても、やがては直感的に、
「今日はクスリなしで横になってみよう」と、
思う日があるらしく、その通りにしてみたら本当に眠れた、
というような嬉しい体験をなさったりします。

睡眠導入剤からの離脱が、自然とできるようです。


なかなか反応の見られない人でも、
二度、三度と継続していくうちに、

・朝まで目が覚めなくなった
・2、3日は続けて眠れた
・週のうちに半分以上はグッスリ眠れた

と、良い反応が見られるようになっていきます。

こうなってくると、鍼灸の治療からも卒業していかれます。



思い出してみてください。

子どもは、眠くなるとどうなるでしょう。


手足がとっても温かくなってますよね。



その温かくなった手足に触れてみたことが、きっとあることと思います。



循環を改善し、手足末端が温かくなれば、
眠くなるのは、自然なことなのです。


その自然な身体を、もう一度取り戻すことができれば、
不眠に悩まされることは、なくなっていくことでしょう。


なお、お電話ご予約の際には
「不眠」と、一言お伝えいただければ幸いです。


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