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シソで蘇る?



天ぷらといえば、和食の定番の一つ。

外出先でランチというときでも、
ハズレのないおかずですね。


えび・いか・白身などの魚介類と、
野菜では、いも・れんこん・たけのこなどに加え、
大葉が欠かせません。


大葉とはシソの葉のことで、
いまがまさに旬。


シソには食中毒の解毒にも用いられるほど、
防腐・制菌作用があります。


おにぎりに梅干を入れておけば
傷みにくいことは知られています。

梅干の赤さは赤シソの色なので、
ここにも昔ながらの知恵を見ることができます。


また、シソには精神を落ち着かせる働きもあるので、
五月病などからくる体のだるさにももってこいなのです。



漢字では「紫蘇」と書くように、
まさに蘇る薬草として知られていたようです。


漢方では「紫蘇葉(しそよう)」
または「蘇葉(そよう)」の名で、
理気(気の流れを整える)のために用いられます。

自律神経失調症で処方される「半夏厚朴湯」や、
うつや胃弱の「香蘇散」に配合されていることからも
その作用が理解できます。


日々の食事の中でも味噌汁に入れたり、
薬味として少量ずついただくことなどを続けておけば
風邪の予防や、アレルギー疾患の消炎作用も期待できます。


天ぷらで食べるときは、
油の消化を助けるために
大根おろしを忘れずに一緒にいただくようにしましょう。


シソには、α-リノレン酸や
赤ジソの色素であるシソニンなども含まれているので
抗酸化作用も期待できます。


治療のなかでは養生の基本として
「食・息・動・想」の話をしますが、
その「息」である呼吸法も、
ただやればいいというものではありません。


私たちは酸素がないと生きていくことはできませんが、
一方でその酸素が活性酸素となって
細胞や遺伝子を傷つけるなどのマイナス作用をもたらすことも
知っておく必要があります。

成長期の子どもの体では
活性酸素をブロックするといわれていましたが、
最近のアレルギー疾患の増加を見るとそうとはいえないようです。

ましてや加齢とともに
活性酸素の影響を受けやすくなってくる
という自覚も必要でしょう。


このように常食したいシソ、
実はベランダ菜園でも比較的簡単に育てやすいのです。

虫に強く病気も起こりにくいので、
菜園の初心者向きとも言われます。

よく育つのでシソの葉を購入せずとも
食生活に取り入れやすくなります。


実は私もプランターで育てていた時期があります。

まったく初めてというような人の場合では、
苗から育てるといいでしょう。

種は春まき品種なので、
5月頃には植えておきたいところですが、
苗ならば6月以降でもまだ間に合うかも。


少し手間をかけて自分の食生活を守る。

これからの生き方のヒントかも知れませんね。


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