2015年5月アーカイブ

 
医療者のための介護予防のテキストに、以下のような記載を見つけました。

 
「粗食を実践し長寿を達成した高齢者が一部にいることは事実かもしれない。
しかし、希有である。」

高齢者にも動物性タンパク質と脂肪を摂取する必要性を説いています。

まるで粗食は害であるとでも言いたげな文章に、
マクロビオティックを学んできた者として、とても驚きます。


現在、日本では脂質異常症(高脂血症)患者は推定2,200万人。

男性の50歳代以降、女性では60歳代以降の、
二人に一人が薬物治療の対象になっているともいわれています。

この実態からは、動物性タンパク質や脂肪が不足しているとは思われません。
むしろ、過剰摂取が考えられます。


「食べろ、食べろ」と言われるままに食べて、
血中コレステロール値が上がったからと
今度は、クスリを「飲め、飲め」と言われ、
クスリの力で下げていくことにもなりかねないでしょう。

最初から食べる量を減らせばいいだけのこと。


そうしてクスリが減らせれば、医療費は削減できるはずです。


実際、ある程度年齢を重ねて中年期以降は、
油ものは食べたくなくなってきます。

それでも食べると、胸やけします。

それが体の正直な反応です。

だって胃腸の働きは悪くなるし消化酵素の働きとかも落ちてくるんですから。

それでも無理して食べることが、本当に良いのでしょうか。


不自然な気がしますね。


また、一時期よく耳にした「一日30品目食べましょう」について。

後に糖尿病の診断基準が変更になったことも重なって、
日本の糖尿病人口は1,400万人と実に2倍に増えているのです。

バランスよく食べましょうといったつもりでしょうが、
「食べすぎ」を助長し、病人を増やしただけという結果を招いて、
いまでは言われなくなっていますね。


やがては変わっていく情報の一つに過ぎないのです。


さて、先の文章について考えてみます。

「現代の日本において、粗食によって健康長寿・病治しを達成した人たちは非常に少ない。
それは、粗食・少食を実践する人がきわめて希有な存在になりつつあるからである。」

いかがでしょうか。


最近、日本人には「倹約遺伝子」を持つ人が多いことがわかってきました。

これは、食糧が少ないなかでも生き延びることができるようにと、
原始の頃からの長い時代をかけて環境に適応してつくりあげてきた省エネ体質です。

ですから、日本人は「不足」には強く、
「過剰」や「食べすぎ」には弱い体質といえるのです。


健康になるために何を食べればいいかということよりも、
何を食べないようにすればいいかという逆転の発想も必要かも知れません。


何が良いとか悪いということでなく、
自分のアタマで考えてみることですね。


古くから伝わる言葉、

「腹八分目に医者いらず」

これはずっと変わっていませんよね。


実は、続きがあって、

「腹七分目に薬いらず」

「腹六分目に病知らず」

「腹五分目に老い知らず」


アンチエイジングの観点からファスティング(断食)や少食が見直されているのも当然のことなのでしょう。


どうか、

「腹十二分目に医者足らず」

になりませんように...



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5月の連休が明けると
「なんだか体がスッキリしない」
という症状を訴える人が出てきます。

いわゆる「五月病」ですね。

肩こり・疲れやすい、といったことから始まり、
頭痛・めまい、イライラする、眠れない、やる気が出ない、などが続いてきて
「自分の体が言うことを聞かない」ことにストレスを感じるようになります。


春からの気候の変化に加え、
学校や職場など生活環境が変わったことなども重なって、
頑張りすぎたことで身体が悲鳴を上げている状態です。

医療機関を受診されると「自律神経失調症」と診断されることもあるでしょう。

 
自律神経とは、自らを律する神経と書くように、
消化や代謝、循環・呼吸、体温調節などの生命を維持するために必要なことを、
自分の意志とは関係なく働いてくれる身体のシステムのことです。

自然な状態で、当たり前に動いてくれる有難い機能なのです。


その自律神経が病むということは、
当たり前の生活が送れていなかったために身体のバランスが崩れ、
当たり前のシステムが機能しなくなった状態と言えます。


ですから、当たり前を見直すことが基本。


基本を抜きにして、サプリメントで栄養素を補ったり、
心の問題だからと精神安定剤を飲んだりしてみても、
一時的に症状が和らぐことはあっても長続きはしないものです。
 


まず最初の首凝り・肩凝りを和らげていくことが一歩。

パソコンでのデスクワークに加えスマートホンの普及によって、
下を向く姿勢でいることが長くなっています。


また新しい環境で自信のなさから、日常でもうつむいていることも多いのではないでしょうか。

こうしたことから体を解放していくことが重要なのです。


下を向く姿勢のことを「うつむく」といいます。

「うつむく」とは、「うつ」症状の方を「向く」。

その姿勢を続けることで「うつ」になるのも当然のことかも知れません。


パソコンの作業中は、せめて20-30分に一度くらいは天井を見上げて首をほぐす。
スマホの利用時間を考える。

真っ直ぐ前を向いて歩く。


こうした小さな積み重ねが、自分を楽にするためのきっかけとなっていくのです。


「上を向いて歩こう♪」 ですね。


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