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圭鍼灸院ブログ


和食のなかでも、
とくに精進料理には欠かせない食材といえば、

椎茸。


うまみ成分が多くダシにも活用されるので、
キノコ類のなかでも人気があります。

椎茸は、英語でも
 shiitake mushroom
とそのまま表記されるらしい。


日本で干し椎茸からダシをとって口にするようになったのは、
鎌倉時代のこと。

道元禅師が、料理を含め日常の行いそれ自体がすでに仏道の実践であるという本質を記したとされる
『典坐教訓』にその記述があります。
 

精進料理の「精」とは「米」に「青」と書くように、
穀物菜食を意味します。
 

仏教の戒律で殺生を禁忌とし、
動物性を避けた植物性のみの食事のなかで、
禅宗の精進料理は菜食でも味がしっかりとしていると広まっていったようです。
 

それを支えたのが干しシイタケのダシともいわれています。

香り成分のレンチオニン、
うまみ成分としてのグルタミン酸とグアニル酸が豊富で、
とくにグアニル酸は乾燥することで増加します。

 
椎茸のうまみ成分や風味は熱には弱いため、
ダシを取る際には
冷水に5時間以上浸けておくことが望ましいとされます。

おもな椎茸の種類としては、
暖かい時期に収穫する「香信(こうしん)」、
冬から春先にかけての寒い時季に収穫する「冬菇(どんこ)」が代表的。

ちらし寿司や炒め物の具などには香信が、
ダシや煮込み料理には冬菇が重宝されます。


寒い時季にゆっくりと育ち、
傘が開く前に収穫された肉厚の冬菇椎茸を
天日乾燥させたものではビタミンDが豊富で理想的とされます。
 

椎茸に含まれるビタミンDは、
カルシウムの骨への沈着を促進して
骨粗鬆症を防ぐ大切な栄養成分。

機械乾燥させた椎茸も多く出回っているのですが、
天日に1時間程度当てるだけで
ビタミンDの含有量が約10倍になることがわかっています。

うまみも栄養も増すのですから、
使う前に一手間かけたいものですね。

椎茸を裏返して
日光に当てるほうがより効果があるようです。


食養生では椎茸スープ。

椎茸に含まれるエリタデニンという成分に、
血中の悪玉コレステロールを下げる働きがあることが知られています。

食べ過ぎた後の風邪ひきからくる高熱や、
高血圧や動脈硬化などに効果があります。

肉類や油物の過食の後に蕁麻疹が出た場合などは
緩和されるのが早いです。


スープは、干し椎茸2枚を水300ccに入れ、
水の量が3分の2になるくらいまで煮詰めたものに、
醤油小さじ1杯程度の好みの濃さの味付けをして
そのまま飲用します。


とくに子どもの高熱には食べ過ぎが関係することも多く、
お腹と手を触ってみて冷えがなければ有効でしょう。

ただし、椎茸は食養生の観点では陰性な食材と考えているので、
冷え体質の人が続けて摂ると
ますます体が冷えてしまいますので注意が必要です。

これはキノコ類全般に言えることなので、
サプリメントなどでも
茸類を加工したものには同様の解釈をしておくといいでしょう。




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先日、恩師のお祝いの場に出席してきました。

恩師は、兵庫県鍼灸師会の元会長であり、
現在は兵庫医療学園の理事長。

まさに、鍼灸界の発展にご尽力なさった功績で、
旭日双光章という勲章を授与されました。

喜ばしいことだと思います。


さて、恩師ご本人からの言葉、

「義を見てせざるは勇無きなり」

人として行うべき正義と知りながらそれをしないことは、
勇気が無いのと同じことである。


怒りの感情は持ってはならないものと考えられがちだけれども、
世の不条理に対する義憤をまっとうに抱き、
それを動いていくためのエネルギーとすることは悪いことではない。

先生を見ていて、そう感じました。


また、70歳を迎え、
受勲の栄を受けられながら、

「いまだ、志、半ばである」とも。

このまま100歳を過ぎても走り続けられるのではないだろうか。


この志、受け継いでいきたいと思いました。


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スポーツ選手と関わっていると、
ドーピングに関しての質問を受けることもあります。

鍼灸治療とは直接的には関係ないことではあるのですが、
鍼療室でお伝えしていることなので、
ここでも何回かに分けてお伝えしておきますね。


ドーピングについては、
とくに、ジュニア世代の親御さんからは、

・なにをしたら違反になるのか

・違反したらどうなるのか

といった、質問をされるのですが、
それ以前に大事なこととして、

「自分の身は、自分で守れ」と伝えています。



とても残念なことではあるのですが、
年始の報道でショッキングなことがありました。

2017年のカヌー競技、日本スプリント選手権で、
日本代表候補の選手が、
ライバルの飲み物に禁止薬物であるステロイドを混入させ、
ドーピング検査で陽性反応が出るように工作したというのです。
 

スポーツ庁長官の鈴木大地氏は

「事実だとすれば大変遺憾なこと。
日本のスポーツ史上、聞いたことがない例で、がっかりしている」

とのコメントを発表されていましたね。
 

スポーツ選手としては、
自分の身は自分で守る、という意識をもつことがなによりも大切。
 

試合会場に行けば、周囲にいるのはライバル。
自分を守れるのは自分しかいないということを認識しておく必要があります。
 

自分の身を守る術のひとつに、
口にする飲み物のことが挙げられます。

・どんなものであっても混入してしまう可能性は否定できないということ。

・カヌー競技で実際に起こってしまったこと。

・自分の身を守るためには、未開封のものを確認し、
 自分で開封する習慣をつけていくこと。

以上の3点は、忘れてはならないポイントになるでしょう。



元陸上選手でオリンピックにも3度出場した
為末大さんは、

「ペットボトルの飲み物は1回自分の手から離れると飲みませんでした。
常に新しいものを開けて、1度飲んだものは大半が残っていても口にしなかった」

と言われていました。


世界陸上なんかで、インタビューの際に
"カチッ"という、ペットボトルの開封音をマイクが拾っていることがありますね。

あれは、未開封のボトルを自分が開封したというサインです。

 

さて、ドーピング検査で陽性反応が出てしまうと、処分は免れません。

意義を申し立てても、
2つある検体の両方に陽性と出てしまえば、
反論の余地なしとみなされてしまいます。


今回のカヌー競技の例では、
混入させた側の選手が、良心の呵責に耐えかねて告白し、
すべてが明るみになりましたが、
沈黙を貫いていたらと考えるとゾッとします。
 

ちなみに、今回の混入させた選手は、
8年間の資格停止処分を受けることとなりました。
 

停止期間中は、
試合に出られないというだけではありません。

所属するチームとともに活動ができないので、
練習場を使用することもできないし、
プレイはしないコーチ的な立場でチームに関わることもできません。
 

今回のケースでは、
被害者となった選手が、一時的にとはいえ、
そのような状況に身を置かざるを得ませんでした。


ドーピングの基礎知識として、なによりも大切なこと。
 

それは、自分の身は自分で守るということです。
 

日頃から、未開封のペットボトルを開けるときの手の感覚を大事にし、

実際には、もしも違和感を覚えれば、
口をつけないという習慣を身につけておくことです。




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